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産経新聞の書評を見ていて、気になる記述があったので購入しました。
UFOとかオカルトをメッタ切りにして有名になったあの大槻教授の、熱い熱い理系賞賛論です。
こんな感じで始まります。
なお、はじめにお断りしておかなければならないことがある。それは、本書は文系をこき下ろし、徹底的に理系礼賛、科学至上主義で貫かれている、ということである。
(この「理系賞賛+文系こきおろし」の文体がかなり過激なのですが、ご本人曰くそれは意図的であるとのことで、あとがきに意図の説明とお詫びがちゃんと書いてあります。)
書評中で僕が気になったというのは理科離れに関する記述で、大槻教授が行った「理系志望の動機・決め手」に関する学生アンケートにおいて、「科学館や博物館、ワークショップはほとんどが無意味」というものでした。
施設展示を生業としているものとしては、これはちゃんと原文を確認しなければ。
と本屋へ直行し、早速読んでみたのでした。
以下が問題のアンケート結果です。
大槻教授が理系の学生計3000人程度に行ったアンケート
「理系を選んだ動機」
1:親、家族、親戚の影響 32.0%
2:学校の先生の影響 26.4%
3:本の影響 23.0
4:テレビ、映画の影響 145.4%
5:科学博物館・プラネタリウムの影響 2.2%
6:科学実験イベントなどの影響1.0%
そして施設展示についてこう述べられています。
最後にショッキングな事実を明らかにしなければならない。
それは、「博物館」「科学館」「プラネタリウム」などの影響である。驚くべきことに、アンケートの教える結果では、これらの影響はほとんどない。もっとくわしく言えば、たった1名だけが「影響を受けた」と答えているのだ。
(中略)
科学館にしろ、実験イベントにしろ、これだけのお金と労力をかけ、公的な援助から大企業の寄付までふんだんに受け、なお地元マスコミ(新聞社、放送局など)の主催、共催、協賛のもと、準備に何か月もかけて実施されているのにもかかわらず、子供にほとんど影響をあたえていないのだ。
普段たくさんの施設に科学教育展示を納めさせていただいていても、実際にその効果測定については今までほとんど目にしていなかったので、素直にびっくりしました。うーん、そうですか。
確かに自分の例を考えてみると、何の迷いもなく理系に進んだのは、父親が(文系だけど)大の科学好きで、常に家に科学の雑誌や本や会話があふれていたからではないかと思います。科学館が自分の進路選択に影響を与えたという心当たりは残念ながらないです。
と、読み進めていくうちに、大槻教授は実は科学館の「展示がダメ」といっているのではないことが分かりました。
以下がその部分。
私もここ20年、全国各地のさまざまな施設に講演、イベントなどでお招きを受けた、どの施設をとっても企画、展示、説明などはすばらしく意欲的なものであった。フランス、カナダ、アメリカ、イギリス、ドイツなどの同様の施設に比べても、決して見劣りしないどころか、独創的なところがあって、非常に高く評価できる。
ではなぜ、展示施設はダメなのか。
大槻氏の結論は
「子供に影響を与えるのは、理系の雰囲気の【継続】である。」
というものです。
親にしろ、本にしろ、テレビにしろ、とにかく子供が継続的に理系の雰囲気に浸っている状態を経験すると、その子供は理科に興味を持ち、理系に進む確率が高いと。子供はどんなに感動的なことも、一度きりであればすぐに忘れてしまう。どんな小さな刺激でも継続的であれば、一度だけの科学館の体験に勝るというものです。
なんだかわかる気がします。僕の幼少期もまさにそのパターンです。
最近我々の展示企画においても、「リピーター獲得のための対策」が必ず求められています。
磁気カードシステムで、最来場したときに続きが出来たり、リピーターのみのコンテンツが体験できたり
(例)、インターネットと連動したり。
そういう意味では方向性は間違っていないと思います。
実際にいくつかの施設では毎日のように遊びに来る「常連」の少年少女がいて、展示を知り尽くし、中には他のお客さんに説明してしまうなんていう事もあります。
この子供達が将来アンケートを受けたとき、堂々と理系志望の理由を「科学館が最高に面白かったから」と言ってくれないかなと思います。
ちゃぷら
あたらしい、「子供向けワークショップSNS」です。さっそくご招待いただきました。僕のIDは"HiraTomo"です。
インターフェースはほとんどmixiのまんまですね。
博物館、教育、子供、ワークショップ、などなどに興味ある方、ご連絡いただければご招待します。
chapla.jp
I just joined "chapla" which is a new SNS service for people who are involved or are interested in various workshops for children.
The interface is almost identical to the mixi's, and so far I have seen only Japanese peopple, but if your are interested, drop me a note and I'll send an invitation.